名古屋ボストン美術館が閉館 最終展へ行ってきました
1999年に開館し、本家ボストン美術館の所蔵品を借り受けることで、名古屋ボストン美術館自体は所蔵作品を持たないという美術館だったのですが、契約を締結した当時のレートで65億円もの本家への寄付が条件だったそうです。
さらに貸し出される作品は本家が選び、ただでさえ寄付金で資金はキュウキュウなので、名古屋ボストン美術館独自の展覧会は開催できないという現状。
しかも、商業店舗が入るには大幅な改修が必要なので、跡地利用もまだ決まっていないようで。
私は名古屋在住だったころ、金山にはなにかと縁がありました。
私が大阪に出てくる前年に名古屋ボストン美術館が開業したわけですが、それまで私の印象としては、金山はどちらかというと「男性の街」の印象がありました。
パチンコとかスナックはあるけど、女性向のカフェや商業施設はあまりないという印象。
アスナル金山も、それよりあとにできた施設ですもんね。
さらに年代を遡ると、名古屋ボストン美術館がある南口は昼間はなんとなく暗かった。
でも、名古屋ボストン美術館ができて「金山も変わるのかな?」って期待を抱きました。
実際かなり変わりましたよね。
金山独自の色はやっぱりそのままですが、今となっては独自の色がある街であり続けるほうが難しい気もするので、それはそれで安心します。
とにかく、金山にいろいろ運んでくれた名古屋ボストン美術館が閉館するのは寂しい。
本家ボストン美術館は浮世絵など日本美術の作品も多く所蔵していたので、それが時折里帰りする展覧会は、帰省の時期が合えば大阪からも観に行きました。
できれば跡地の一部でも名古屋ボストン美術館の志を継ぐ、ギャラリーみたいな場所が残ったらいいなと思います。