中途半端な旅の記録とみのまわり

こちらにお引越しして間もないので、まだ新しい記録はまとめられていませんが、ゆっくり慣れていきます

奈良室生三本松の古民家 B&B 鎌倉山農園

鎌倉山農園は、いわゆるB&B(ベッド&ブレックファースト)のお宿。

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近鉄大阪線三本松駅の近く、奈良の山間の町としては比較的交通量も多い地域です。

観光としても、花の郷滝谷花しょうぶ園、しだれ桜で有名な大野寺、前々回のブログで書いた室生寺、次回のブログでご紹介する室生山上芸術の森などなど、見どころもたくさんあります。


この地域にはお宿自体が少ないため、昨年の夏にできた鎌倉山農園は気になっていたお宿でした。

シャワールームやトイレは共有ですが、古民家をリノベーションした一室を個室として利用できます。

B&Bということで、朝は健康的な朝食をいただくことができます。

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リノベーションして清潔で使いやすくはなっていますが、築100年の古民家をベースにしているので、縁側でお茶を楽しむなんていう昔ながらの時間を体感することもできます。

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まさにこのお宿の良さはそういったとこにあるかもしれません。

田舎の親戚の家に遊びに来たような新鮮な体験、または幼少の頃訪ねた親戚の家で過ごした夏の追体験など、ノスタルジックであり、観光地では味わえない特別な体験ができるお宿。

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そういった意味で、ビジネスホテルのように、眠るだけ、荷物を置くだけといった利用方法はもったいないなと感じました。

観光を楽しむ拠点として利用しながらも、朝や夕方の時間に少しだけでも宿でゆったりと過ごすと、鎌倉山農園の良さをより実感できると思います。


それでは、これから訪れる人に向けて、宿の詳細をまとめてみたいと思います。

場所は奈良県宇陀市室生三本松。鉄道の最寄り駅は近鉄大阪線の三本松になります。

車で訪れると、国道165線の道の駅宇陀路室生からすぐの場所です。

Googleマップを利用すると鎌倉山農園の真下までは問題なく案内してもらえると思うのですが、公道からの入口がわかりにくいことと、急な細い坂道を登るため、運転に慣れない人や車高の低い車で訪れる方は注意が必要です。

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私は公道をウロウロしていたところを、宿の奥さんに見つけてもらって導いてもらいました。

わからなくなったらオーナーに電話して聞くと、すぐわかるはずです。


私が宿泊した日は、上品なご高齢のご夫婦が連泊しており、お二人が出発する朝に今まで旅してきた場所の興味深いお話をうかがいました。

こういったゲスト同士の交流はゲストハウスなどでも可能ですが、ドミトリースタイルの寝室を選べない私のような旅行者には、こういったスタイルのお宿はちょうどいい交流が持てるのでありがたいです。

元々は宿にバスタブがないことから、外国人のゲスト中心になると思っていたオーナーでしたが、実際には若い方からご高齢の方まで、旅慣れた日本人のゲストも多いという嬉しい結果になったとおっしゃってました。

トイレとシャワーは共用です。どちらも清潔で、シャワールームの備え付けシャンプーなどは、環境への配慮がされたエコな製品を使用しています。

排水がそのまま川へ流れ込むため、持ち込みのシャンプーなどは使わないよう説明がありました。

車で15分位の場所に日帰り温泉を利用できる温泉施設もありますので、ゆっくりお湯に浸かりたい方は、そちらを利用されるといいと思います。

到着後、畑や裏山の散歩をしたかったので、オーナーの奥様にざっくりと案内していただきました。

敷地内にはフキや桜、蓮華などなど、季節の花が地と空を飾っていました。

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桜はすでに葉桜になっていましたが、満開時にはさぞや美しい日本の原風景が楽しめることと思います。

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特筆すべきは、敷地から臨めるウワミズザクラという桜の木です。

これが桜なの?という地味な花のつきかたではありますが、双眼鏡で見ると筒状の白い花がたくさんついていて、なかなかに見ごたえがあります。

切り倒す予定になっていたところ、オーナーら地元の有志が珍しい桜の木だから残そうと働きかけたのだそうです。

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オーナーの奥様に敷地を案内してもらったあとは、近所にある子安地蔵や道の駅まで歩いて散歩してみました。

子安地蔵は安産寺というお寺で、子安地蔵という榧の一本造りの地蔵尊が安置されています。

これは重要文化財になっていて、平安初期の作品だそうです。

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このあたりを散歩していると、近鉄大阪線の電車がすぐそばを時折通るので、間近で写真におさめることができます。

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国道までおりると道の駅宇陀路室生があります。

ここでは地元の商品を購入できるほか、喫茶で軽食もいただけます。

また、電動自転車のレンタサイクルも行っていて、4時間以内なら1000円、それ以上は1日2000円で借りることができます。

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周辺を自転車でまわってみるのもいいかもしれませんね。


今回の私の旅には、オーナーのご夫婦との会話や他のゲストとの交流、古民家ならではの時間が心地いいものになりましたが、旅のスタイルはそれぞれなので、これから泊る方への情報として、人によっては気にするかもしれないというポイントを記しておきます。

・夜は戸締りをするので遅い時間に出入りする場合は要相談(別の入口を教えていただけると思います)
・公道からの出入り口が狭いので暗い時間の車の出入りは注意
・ゲスト用冷蔵庫はない(オーナーに出し入れをお願いして預かってもらうことはできます)
・古民家の造りそのままなので部屋に鍵はかからない
・テレビもなく、とにかく静かなので、他にゲストがいる場合は、話し声などに気を使うかも
・徒歩圏に飲食店がないので(18:00までは道の駅の喫茶はあいてます)、夕食は買ってくるか、車で出かけるか
・ゲストルームには入ってきませんが、猫ちゃんが2匹います

部屋に鍵がかからないことについてはシャワールームも同様ですが、脱衣所の扉が閉まっているか開けてあるかで空いているかどうかがわかります。

これらのことを考慮しても、私にはまた泊まりたい宿。

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また、縁側でボーっとしたくなったら再訪したいと思います。

奈良県宇陀市室生三本松2756